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眼鏡注意報!



5/4SCC24-2にて配布した無配冊子収録SSS
クラスティ+アカツキ(+シロエ)
で、この後、どうなった??





 
   眼鏡注意報!




 差し向かいに座っている人物を見やり、アカツキは、思わず身を縮こまらせる。
 睨まれているわけではない。怒られてもいない。けれど、ついそうしてしまう威圧感というか、オーラというか。兎に角、それらに似た何かが押し寄せてくるのだ。
 アカツキが居るのは、レイネシアが身を寄せている場所。客人の待合室として使われている部屋だった。
 待ち人は、主君ことシロエ。レイネシアに話があるから少しだけ待っていて欲しい、と言い、数分前、己はこの部屋へと通された。そして、現在、アカツキの向かいに座っているのは、クラスティ。己達より先に、レイネシアへ会いに来ていたらしく、丁度入れ違いとなるかたちだったのだが。シロエに用があるので一緒に待たせてくれるかな、と微笑みかけてきたのが、つい先程のこと。
 ど…どうしよう。間が持たない。
 胸中で呟き、吐こうとした息を飲み下す。
 針の筵か。はたまた、俎板の鯉か。普段なら、座り心地が抜群であるはずの椅子も、据わりが悪く感じてしまう。ただ一点、テーブルの模様に視線を固定させたアカツキは、身体をまごつかせる。
「アカツキさん」
「っ…は、な、なんだ、なんでしょうか?」
 上擦った声に、ままならない返答。しまった、と思った時には既に遅く、忍び笑いを零されていた。
 気心の知れた仲でないクラスティへ、どのような言葉使いをしたものか、と思考を一瞬にして巡らせた結果、妙な口調になってしまったアカツキは、気まずそうに項垂れる。
「すまない。考え事をしていた、というか。その…ちょっと上の空だった」
 主君の忍びである己が、失礼をしてはいけない。そう思っていたのに。なんとういう失態を。後で主君に詫びねば……
 自身を叱咤していると、向けられたのは、にこやかな笑み。
「構いませんよ。間が持ちませんからね」
 きっ気付かれている…っ!
 クラスティの物腰柔らかなフォローは、更に傷口を広げる結果へ。
 冷や汗を滲ませたアカツキは、どくどくと、やたら大きく響く心臓の音に目眩をおぼえそうになる。しかし、ここで意識を飛ばしてしまっては最悪の事態すら招きかねない、とぐっと奥歯を噛み締めた。
「それにしても、遅いですね」
 主君、早く来てくれ。わたしだけでは……
「早く来るといいですね。アカツキさんだけでは私も何を話せばいいのやら」
 っ! なぜ、考えていることが分かるのだ?
「なぜ、アカツキさんの考えていることがわかるのか……」
 間髪入れず心中を読まれ、アカツキは目を見張る。
 これは、一体、どういうことなのだろうか。疑問は、表情となって現われていた。
「実は、この眼鏡。心の中が分かるマジックアイテムなんです。少しだけ、相手によって差異はありますけど」
「そう…だったのか」
 明かされた真実に、驚きを隠せない。まさか、一見、何の変哲もないあの眼鏡が、マジックアイテムだったとは。
 まじまじと、クラスティを見詰めるアカツキ。
「なんだったら、かけてみますか?」
「えっ! あ、いや、しかし…」
「代償や、まして呪いもありませんので。ご心配なく」
 言うが早く、クラスティは椅子から立ち上がると、アカツキの真横に立つ。それから、徐に眼鏡を外すと、そっと優しく、彼女に掛けたのであった。
 これで…相手の心の中が分かる…のか。
 瞬間、部屋のドアが開く。眼鏡のレンズの向こう側に居たのは、待ち人であったシロエ。
「何を…しているんです?」
 酷く低い声色を発した彼は、双眸を細めている。視線は、己ではなく、横へ向けられていた。
 心の中がみえるはず、では?
 疑問を抱き隣に立つクラスティを見上げれば、人の悪い薄笑いがあるだけで。騙された、とアカツキが気取った後には、奇妙な空気が部屋を包み込んでいたのであった。


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 2015_10_19




プロフィール

一沙(かずさ。)

Author:一沙(かずさ。)

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