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愛を込めて

Category: 他ゲーム  

6/29ラブコレクション夏にて配布したぺパSS
残留ED後の音芽で、音二郎誕生日ネタ
音二郎さんは、意地悪だと思います。
 


「欲しいもの?」
「はい。何がいいですか? 音二郎さん」
 誕生日に贈り物をしたい。
 そう言い出したのは、芽衣だった。
 なんでもいい。
 そう続けたのも、芽衣である。
 よって、折角だから甘えて素直に答えてみるか、などと、音二郎が思ったのは、当然の流れかもしれない。







        愛を込めて







「そうだな。接吻を」
「せっぷ……えぇっ! キスですかぁっ!」
 素っ頓狂な声を上げた芽衣を一瞥し、音二郎は、双眸を細める。半眼となったそれをじわりと這わせた。
「んだよ、厭なのか?」
 驚きすぎなだけだろう、と思う反面、まさか嫌悪からなのか、と妙な勘ぐりをしてしまうのは、心の片隅にある臆病な側面からかもしれない。
 有言実行、もしくは、不言実行で。大して自重もせずにいるようになったものの、消せない己を密かに嘲笑う音二郎。
「そ、そうでは、ないんですが。あの、その、えっと」
「なんだ?」
 不可思議な音を奏でる敬語を耳にし、腕組みと低音で返せば、おずおずと唇を窄め確認をする芽衣がいた。
「私から、ですよね」
「当たり前だろ」
 今更だ、との文言を顔に書いているような音二郎の表情に、芽衣は、乾いた笑みを浮べる。本当に、今更なことを言ってしまった、と小さく首を竦めながら。
 ふっと短く息を吐き出し。
「何でもいいって言ったのは、お前だろ」
「ですけど」
 ここで、ぷつりと会話が途切れてしまった。
 奇妙な間が、二人の間に落ちる。
 暗く沈んだ、とまではいかないが。どうにも居心地の悪さを感じてしまい、先に折れたのは、音二郎の方であった。
「……分かった、分かった。別なもんを考えておく。それでいいだろ?」
 嘆息混じりの言葉に、芽衣は、眉根を寄せる。
「でも、音二郎さんは、キスがいいんですよね?」
「もちろん……って、んだよ、その顔は」
「だって、即答過ぎるんだもの」
 間も何もあったものではない早さに、突っ込まずにはいられなかった。ともあれ、嬉しくない、わけでもなく。つまり、複雑な乙女心は、なかなか素直になれないということだ。
 しかしながら、男である音二郎にしてみれば、仕事と称して女の姿をしてはいても、相変わらず、乙女心は難解なものに変わりない。
「男なんてな、みんな、そんなものだ」
「そですか」
 ここで、たまに音二郎さんが男の人だって忘れそうになる、だなんて口にしたら……考えるのは、よそう。
「おい、今、何考えた?」
「何も考えてないですっ!」
 ぶんぶんと首を横に振り、必死な顔で誤解だと言う芽衣を見、顔に出てるんだよ、と音二郎は胸中で毒づいた。そして、ぶっきらぼうな物言いにて。
「で、するのか、しないのか?」
「うぅ……し、します…から………目を閉じてください」
「断る」
「ふええぇっ!」
「って言ったら、どうす…驚きすぎだ」
 半ば泣きそうな面持ちである芽衣に、音二郎は、奥歯で笑いを噛み砕く。からかいすぎただろうか、と思いはしたが。反応が面白いから仕方ない、などと至極手前勝手な理由付けは胸中で。
 顔色を赤くしたり青くしたりしていた芽衣は、ようやく落ち着いたのか。身体を縮こまらせるように、両手を前で組むと、頭を垂れた。
「すいません、つい。もう…大丈夫なので。お願いします」
 やはり、目は閉じてほしいらしい。
 音二郎は、しょうがねえなぁ、とぼやきつつも、目を閉じた。
「どーぞ」
 躊躇いながら、顔を近付ける芽衣。頬にしたら怒られるかな、おでこは届かないし、口にしなきゃ駄目だよね、と渦巻く思考で双眸を閉じる。
 うっすらと目を開けた音二郎は、自分も閉じてたら俺が閉じてるかどうか分からねえだろ、と頬を緩ませ、柔らかな唇を甘んじて受け止めたのであった。


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 2014_11_08




プロフィール

一沙(かずさ。)

Author:一沙(かずさ。)

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アルカナ・ファミリア&三国恋戦記
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