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誘い文句



1人バレンティーノ祭。
アルカナ・ファミリアでリベフェリ。
恋人であるフェリチータをどう誘おうか、と考えるリベルタの話。



 

  誘い文句

「お嬢、今度のバレンティーノ。一緒に出掛けようぜ!」
 にかっ、と笑顔となったリベルタは、言い終わるや、うーんと首を捻る。顎に手を当て、違うなぁこうじゃなくって、と呟いた後、仕切直しとばかりに咳払いを一つ。そして、今度は、柔らかに微笑みを浮かべ。
「お嬢。バレンティーノは、オレと一緒に過ごさないか?」
 優しい声色と緩やかな口調にて言うも、先と同じように首を捻った。
 腕組みをしたリベルタは、あーだのうーだのと唸り声を上げ、あちらこちらにと頭を動かす。思案をしているのだろうが、傍目には、首の運動のようにも見て取れる、おかしな行動だ。
「んー…もっと、こう……あーっ! どう言えばいいんだーっ!」
 ぐしゃぐしゃと髪を掻き乱しながら頭を抱えたリベルタは、どんよりとした表情で場に蹲る。がっくりと肩を落とし、長々と息を吐き出した。
「どうしたんだ? リベルタは」
 港に停泊した船の一角に座り込んでしまった姿を一瞥したダンテが、己よりも先にリベルタを見ていたオルソとニーノに尋ねてみる。
「もうすぐ、バレンティーノでしょう?」
「お嬢をどう誘おうか、練習だそうですよ」
 微笑ましいものを見るようにリベルタへと視線を投げた二人につられ、ダンテも顔を傾けた。ぶつぶつと何やら呟き、立ち上がっては、また蹲るという動作を繰り返しているリベルタ。
 一連の出来事を目の当りにしたダンテの口許が、じわりと持ち上がったのは、可愛らしさを感じてだろう。
 ともあれ、このまま見ているだけでいるよりも、頼れる男として助言をしてはどうだろうか、と思ったのか。リベルタの方へと歩いて行くダンテ。そして、幾度目かの誘い文句を呟こうとした彼へ。
「いつものお前らしい誘い方でいいんじゃないか?」
 言って、口角を持ち上げる。
「お嬢さんは、ありのままのお前を好きになったんだしな」
 双眸を細めると、その頭をぽんと軽く叩く。
 すると、一瞬目を丸くしたリベルタは、照れたのか、頬に赤味を乗せ。
「………ダンテ。でも、やっぱり、格好良く決めたい」
 一転、きっぱりと心情を返したのであった。
 思わぬ切り返しにあってしまったダンテは、多少なりとショックだったのか。大きな背を小さく見えるように丸め、頭を垂れさせる。
 ニーノは、苦笑を浮かべつつ。
「ダンテさん、落ち込まないで下さい。そういう年頃なんですよ」
「だったら、こういうのはどうだ?」
 にんまりと笑んだオルソが、一つの提案をしたのであった。


「リベルタから?」
 メリエラに手渡されたのは、封筒一つ。其処には、フェリチータへと記されている。
 差出人の名前をもう一度心で呼びながら、ふと呟く。
「どうしたんだろう。手紙だなんて……」
 疑問を持ちながら封筒を開け、中の手紙を読んだ。

 バレンティーノの夜、あなたを攫いに参ります。 勇者リベルタ

 したためられていた文字に、双眸を瞬かせるフェリチータ。
「リベルタったら。勇者なのに、怪盗みたい」
 くすりと笑みを零し、嬉しそうに、唇へ描かせるのは曲線。
 手紙を胸に抱くと、フェリチータは、そっと声を紡いだ。まるで、此処には居ない差出人へ耳打ちするかのように。

 どうぞ、心ごと攫って行って………

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 2013_02_17




プロフィール

一沙(かずさ。)

Author:一沙(かずさ。)

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アルカナ・ファミリア&三国恋戦記
がっつりネタバレ 
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テイルズ、stskなど雑多に書き散らしちう
8/2 オフライン更新
TOASS不定期連載中
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