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犬か猫か


11/11 アルカナ・ファミリアオンリー
「デュエルオブアルカナ」にて配布したペーパーSS。
パーチェEDのパフェリ。とある休息での出来事。



 
「お嬢、犬と猫だと、猫の方が好きなんだよね?」
 と、パーチェが呟く。もごもご、とフェリチータお手製のリモーネパイを頬張りながら。
 差し向かいに座したフェリチータは、手に持つティーカップをソーサーへ置くと双眸を瞬かせる。唐突で、何の前触れも無い話題だったからだ
「う、うん。そう…だけど。どうしたの? パーチェ」
 いきなり話を振られ、少々戸惑いがちに返せば、丸く大きな瞳が弓なりに。
「んー。前に、言ってたのを思い出してさ」
 唇にも弧を描かせての笑顔。よく眼にする表情は、まるで日溜りのようなそれだった。

   犬か猫か

 フェリチータは、僅かに顔を傾かせた。
「どっちかといえば、っていうだけで。犬も好きだよ」
 揺れた長い赤髪が揺れ、甘い香りが、紅茶の湯気に混じる。
 口に運ぼうとしていた最後の一切れを止め、パーチェは、ほんと!と先に声を発した。ぱぁっと瞳を輝かせ。
「うん。犬も可愛いし」
「そうだよね! 犬、可愛いよねえ」
 にっこりと笑んだフェリチータへ、何度も何度も頷きで返す。弾んだ声が、とても嬉しそうだ。
「ね、ね。どんな犬が好きなの?」
「えーっと、小さい犬も好きだけど。大きい犬の方が好き、かな」
 脳裏に、姿を思い浮かべながら、説明をしていくフェリチータ。パーチェは、それを笑顔で聞いていた。
「頼もしいでしょ? あと、毛並みがもふもふしてるのがいいな。抱き締めると気持ち良いし」
 身振り手振りで示し、口許を綻ばせる。次いで、自身の瞳を指差し。
「それから、大きな目も可愛い。遊んで!っていう雰囲気の時とか、特に」
 僅かに肩を竦ませはするも、面の笑みは絶やさない。
「いきなりじゃれつかれたりすると、大変だけど」
「うん、うん。そうだねえ。お嬢の気持ち、おれ、すっごく分るよぉ!」
 先よりも大きく頷き、同意する。その度に、フォークに刺さったままのリモーネパイが不安定に揺れた。
 危ない危ない、と前置きし、リモーネパイを口に収めたパーチェへ、今度は、フェリチータが問い掛ける。
「パーチェは、犬と猫、どっちが好きなの?」
 きょとりと双眸を瞬かせたパーチェは、一端、眼を大きく見開いた後、咥内のものを飲み下してから。
「おれ? おれはねー、どっちも好きだよ。犬も猫も可愛い!」
 言って、えへへ~と笑みを深めれば、フェリチータが、更に問いを投げた。
「同じくらい?」
「そうそう。同じくらい大好き」
 どこか安心したような面持ちとなったフェリチータが、そっか、とだけ呟き唇の両端を持ち上げる。そして、紅茶を飲もうと、ティーカップに口を付けた。
 すると、同じ間合いで、パーチェは、ふっと表情を至極柔らかにし。
「でも、おれの一番大好きは……フェルだからね」
 打って変わっての声色に、思わず噎せ返る。
 フェリチータが、赤い顔で半眼の視線を這わせれば、更に優しい眼差しで返されてしまい、色は、濃くなるばかりだ。
 どうして、この人は、いつもこうなのだろうか。
 羞恥を息と共に吐き出し、気を取り直して紅茶を飲むフェリチータ。
 そんな彼女を見、パーチェは、破顔すると。
「愛してるよ、フェリチータ」
 直後、フェリチータが、ティーカップをテーブルに落としたのは言うまでも無い。 

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 2012_12_04




プロフィール

一沙(かずさ。)

Author:一沙(かずさ。)

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アルカナ・ファミリア&三国恋戦記
がっつりネタバレ 
パフェリ、孔花・師弟愛、仲花+孔、
テイルズ、stskなど雑多に書き散らしちう
8/2 オフライン更新
TOASS不定期連載中
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