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一夜語り



 連続更新企画;お嬢受けSSコンプリート作戦!ww
 その5 ルカフェリ
 不憫でヘタレなルカちゃんが、私の中では、通常運転なのですが。(ごめん、ルカちゃん)
 折角なので、ルカちゃんの攻め要素を増量してみました。




 

 いつから。
 いつから、そう思うようになったのか。
 何が切っ掛けで、何を境として。
 線引きは、曖昧だ。
 してもいいし、しなくてもいいのかもしれないけれど。
 投げられた問いに、考えてしまったのだから仕方ない。
 いつから? なぜ? あなただったのか……?


   一夜語り


 寝る前のティータイムは、いつしか、待ち遠しい時間となっていた。
 アルカナ・デュエロが行なわれる前までは、毎日の食事と同じようなもので。楽しみにしていなかったわけではないけれど。それは、紅茶の種類や、ドルチェが何かというものだったように思う。
 だから、こうして過ごす事そのものを心待ちにし、あなたと話す時間を大切だと感じるようになったのは、恋人同士になってからだった。
 そんな今夜のティータイム。フェリチータは、ルカに一つの問いを投げたのである。
 いつから、私のことを好きになったの?
 双眸を丸くしたルカは、まじまじとフェリチータを見つめた後、そっと口許を緩めた。
「どうしたんです? そんな事を突然」
 揺らめく紅茶の湯気が、互いの間に立ち昇る。
 テーブルを挟んで座るのは、話をする、という行為に基づくもの。
 これまでの関係も手伝い、一種の、癖のようなものだと思ってもいたのだが。隣に、と促した時、話をするには差し向かいの方が、と返され、眉根を寄せれば、隣だと話以外のこともしてしまいそうなので、と彼にしては随分と大胆な科白を告げられてしまったからだった。
 対処に困り、このままで、と返したフェリチータへ、笑みを向けたルカ。彼女が、胸中で、ルカのくせに、と零したのは言うまでもない。
「ぅん。たまたま、そういう話の流れになって……」
 詳しくは、敢えて告げずに、フェリチータは紅茶を飲む。其処に行き着くまでの経過を話すのが、少し気恥ずかしかったからだ。
 ルカも紅茶を口に運びながら、ふっと目尻を下げる。
「? なに?」
 眼差しが、引っ掛かった。
 この時間の最中、帽子を被っていないルカの表情は、常よりも見え易い。
「気にしないと思っていたので」
 そういう事は。
 確かに、気にし過ぎる方ではないけれど。
「知りたい、とは思う」
 あなたの事は。
 他でもない、あなたの事だから。
「今度は、なに?」
 口許に浮かぶ笑みが、気になった。
 能力で心の中を覗けば簡単なのだけれど。それは、違うと思い、問いにしてみる。
「遠回しになどせず真っ向から訊く、というのが、らしいなと」
「出来れば、してる」
 色恋沙汰の駆け引きは不得手であるし、付き合いの長いルカを相手に上を行くなど、端から無理な話、のような気がしていた。出来そうかもしれない、と思っていた頃もあったが。よくよく考えれば、更に先を見越していそうに思えたから。互いを知るからこその、封じ手のようなものだ。
 フェリチータは、ティーカップをテーブルに置くと。
「それで、教えてくれるの?」
「いいですよ」
 すんなりと応を述べられ、表情を明るくする。
 だが、こう続いたのであった。
「ただし、先に、フェリチータから話すこと」
「私?」
「ええ。所謂、交換交渉です」
「私、から」
 思わぬ言葉に、フェリチータは、口許に手を当て思案顔。
 その様子を見ながら、ルカは、柔らかな口調にて告げる。
「フェリチータが、いつ、なぜ、私のことをそう思うようになったのか。私も、知りたい」
 いつから? なぜ? 己を?
 すぐ傍に在ったからこそ、見えなかった変化。
「話してくれれば、私も、懇切丁寧に語りますよ」
 いつから、そう思ったのか。
 なぜ、そう感じたのか。
 あなたを想うようになったのかを。
「夜をとして」
 がちゃり、と茶器がぶつかり音を立てた。フェリチータが、持っていたティーカップを落としてしまったのである。
 幸いにして、然程高さは無く。紅茶は零れず、ただ、音が響いただけに留まっていた。
 故に、何事も起きてはいない。フェリチータの顔色を除いては。
 低くなった声色で紡がれたものは、口説き文句であり、誘いを匂わせるもの。込められた意味を気取ったフェリチータが動揺したのである。
「か、考えておく」
 赤々と上気した頬をそのままに、今度は、落さないようティーカップを持ち上げるフェリチータ。向けられた柔和なルカの表情が、どうにも、自身の熱を高めているようで。
 つい、ぽつりと呟いてしまった。
「ルカのくせに」
「あなたのお陰ですよ。フェリチータ」
 手強くなった彼を前に、次は負けない、と誓ったフェリチータだった。

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 2012_05_02




プロフィール

一沙(かずさ。)

Author:一沙(かずさ。)

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アルカナ・ファミリア&三国恋戦記
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8/2 オフライン更新
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