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わんことにゃんこで、にゃんにゃんにゃん 前編



 2/22 猫の日 あるかな・ふぁみりあでパフェリ。
 ということで、わんこがにゃんにゃんにゃん、なSS。
 HARUイベントぺぱ掲載していました。



 

「これは、一体、何がどうなっているんですか?」
 目の前で繰り広げられている光景を目にして、ルカが、呟く。その声は、明らかに上擦っており、震えてさえいた。
「どーも、こーも。ジジイが、また妙なもん作った結果だ」
 デビトは、空になったティーカップを指差し、けだるげに笑う。
 根源であるジョーリィは、ぶつぶつと何やら小声でいいながら、メモを取っているといた。
「パーチェ! お嬢様から離れなさいぃー!」
 どうにも埒が明かない、と思ったルカは、実力行使とばかりに、パーチェの上着を引っ張る。
 が、案の定、びくともしない。
「ちょっと、パーチェ。くすぐったいぃっ」
 パーチェから頬を舐められたフェリチータが、頬を赤らめ、照れ交じりに言う。
 直後、ルカの悲鳴が響き渡ったのだった。

  わんことにゃんこで にゃんにゃんにゃん

「説明をして下さい」
 ばん、とテーブルを叩いたルカの差し向かいには、ジョーリィが座っている。
 さも面倒くさい、という顔。その上、サングラスの奥の双眸は、笑っているようにしか見えない。
「一部では、今日が猫の日だそうだ」
「で、それが、どーして、こうなるんですかっ!」
 声を荒げて、フェリチータに擦り寄っているパーチェを指差した。
 どんなに引き剥がそうとしても無理だったのだが。フェリチータ本人が、人前でこういうことはやめて、とやんわり告げると、少し寂しそうな目を返しはしたものの、大人しくなったので、取り合えず、見守ることにしての今である。
 ともあれ、フェリチータの膝上に頭を乗せ、まるで、子犬がじゃれるように、大きな身体を摺り寄せていた。どうにも、おかしな光景である。
「猫になる薬を作ったつもりだったのだが。どうやら、この男は、犬になってしまったようだ」
 くっくっく、と喉の奥を鳴らして笑うジョーリィ。
 ルカは、再びテーブルを叩いた。
「笑い事では、ありませんっ! すぐに元に戻してください!!」
 悲痛なる叫びが部屋中に木霊する。
 が、狼狽しているのはルカのみであり、他の面々は、常日頃とあまり大して変わらないようにも見えるパーチェの態度に、短い息を吐いていたのだった。
 「実害はないだろうから、放っておいてもいいんじゃないのか?」
 どうせ、暫くすれば元に戻るんだろう、と付け加え、ノヴァが嘆息する。己に対して何事も無ければ大した問題ではない、とも取れる口振りだ。実際、他の面々もそうらしく、一人叫んでいるルカを遠目で見ていた。
 同じようにしていたダンテは、ふとジョーリィへ。
「それにしても、何だって、こんな真似を?」
 事の次第を問うてみる。
すると、ジョーリィは、案外あっさりと答えを口にした。
「パーチェが人ならざるものへと変化したことでお嬢様が酷く落胆し、それを見たルカが打ちひしがれるのではないかと」
「要するに、ルカいじめかよ」
 あほらしい、と付け加え、デビトは鼻で笑う。
 事ルカいじめとなれば、ジョーリィは、ある意味、容赦が無い。
「まあ、打ちひしがれて泣き叫んでるけどな」
 フェリチータに擦り寄るパーチェを見、悲鳴を上げているルカを一瞥したリベルタの呟き。
 ジョーリィは、笑いを零させ。
「ああ。実に、面白い光景だ」
 言って、目の前で展開されている出来事を眺めている。
 と、一際大きな声でフェリチータが叫んだ。
「ちょっと! パーチェっ」
「ぎゃーっ!」
 全員が目にしたのは、フェリチータの後方へと回りこみ、タイトスカートの下から顔を近づけているパーチェの姿だった。一見すれば、彼女のお尻の匂いを嗅いでいるようにも見える。
 リベルタは、自慢の得物を手に取り。
「ルカ、手、貸すぞ」
「俺もだ」
 彼の言葉に、デビトと続く。そして、無言で剣を抜こうとするノヴァ。
「こらこらこら。お前ら、落ち着け」
 殺気だった面々に、ダンテが、宥めの科白を投げた。
 相手は、薬で正気ではないのだから、何も真剣に対応する必要はないだろう、と諭し。
「繋いでおけば済む話だろ……っ!」
 縄でパーチェを繋げばと提案するも、懇願する眼差しを投げられ、動きを止めてしまった。
 どうやら、動物的仕草には勝てないらしい。
 咳払いの後、誤魔化すように。
「とにかく、お嬢さんに任せてだな」
 行動を濁したダンテへ、他の面々は胸中で、逃げた、との突っ込みをそれぞれ入れる。
「ジョーリィ。解毒剤をさっさと作ってくれ」
「仕方ない。そうするとしよう」
 ダンテに促され、それなりに楽しんだジョーリィは、笑いを残し部屋を出て行ったのであった。


 暫くの後。解毒剤を飲まされたパーチェは、すっかり元通りとなる。
 フェリチータは、きょとんとした面持ちで座るパーチェを見。
「元に戻った……」
 にっこりと微笑んだ。
 何がどうなったのか覚えがないパーチェは、目の前で微笑むフェリチータを可愛いと思いながらも、周囲に在る皆を見回し。
「なに? どうしたの??」
 ともあれ、どうにか事が収まったと安堵する一同は、表情を緩ませる。
「まったく、人騒がせな」
「あー。よかった、よかった」
 と、ダンテは、小瓶を手に立つジョーリィに気付き。
「で、それは、何だ?」
「解毒剤を作るついでに、改良型を……」
「あなたという人は、どうして懲りないんですかっ!」
 呟きへ、即座に反応したルカは、ジョーリィの手から小瓶を奪おうとした。が、それは、勢いのあまり弾かれ、事もあろうか、フェリチータの頭の上へ。
「あっ!」
「えっ?」
「お、お嬢さまぁーー!」
 ばしゃりと液体は、フェリチータにかかってしまったのである。
 驚く一同の中、奇妙な声が上がった。
「にゃぁ?」
 ぴんと生えた猫耳。可笑しな声。揺れ動いたのは、長い尻尾。
 一部分が猫と化したフェリチータを前に、パーチェは、ぽつりと呟く。
「おいしそう」
 場に居た一同が一斉に身構えたのは、言うまでもない。

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 2012_03_22




プロフィール

一沙(かずさ。)

Author:一沙(かずさ。)

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アルカナ・ファミリア&三国恋戦記
がっつりネタバレ 
パフェリ、孔花・師弟愛、仲花+孔、
テイルズ、stskなど雑多に書き散らしちう
8/2 オフライン更新
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